1JZミッション載せ換えの巻

 ごすけさんによる1JZ用のミッションの載せ換えレポートを公開します。おいらはクラッチ交換の時は途中で挫折してしまいましたが、ごすけさんは何と一人でやってのけてしまいました!ミッション載せ換えはDIYでも可能だということを証明しましたね!
 以下はごすけさんによるレポート内容です。
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 2速シンクロがヘタって、ギア鳴りもひどくなって、ついに待った無しの状況に追い込まれてしまったことからミッションを載せ換えることになりました。

1. 準備作業
 (1)バッテリーのマイナス端子外し

 (2) ジャッキアップ
   前後ともジャッキアップが必要です。高さはベルハウジングの高さ以上に上げる必要があります。

 (3) 周辺物取り外し
   a.マフラー
   b.プロペラシャフト(プロペラシャフトを引き抜くとMTオイルが漏れてくるので栓をするか、事前にオイルを抜いておく。またデフとのジョイント部分はプロペラシャフトを回転させながらじゃないと外せないので、ギアをニュートラにしてサイドブレーキを戻しておく。)
   c.フロントパイプ(→画像1)
   d.シフト(→画像2)


2.ミッションを降ろす
 (1) ベルハウジングのボルトを全て外す。(ベルハウジング上部のボルトは60cm以上のエクステンションバーとユニバーサルジョイントが必要。またかなり固いので、6角のコマを使うことをお薦めします。17ミリです。私はさらに巨大トルクレンチを使いました。)

 (2) セルモーターを外す。

 (3)MTにジャッキをかける。(かける位置はマウントよりも少々前寄りのMT重心位置。)

 (4)ミッションの配線を外す。(メーターケーブルともう一つカプラ―があります。)

 (5)エンジンのプーリーの付け根部分に油圧ジャッキをかけてエンジン側を少々持ち上げる。(2〜3cm位)

 (6)ミッションマウントと車体を止めているボルトを外す。

 (7)ベルハウジングとエンジン側の隙間にマイナスドライバーを入れてこじり隙間を開けます。隙間は均等に開けていく必要があります。そのままドライバーで隙間を広げてもいいのですが、たがねや楔が2本あると効率がいいです。ベルハウジングを隙間を広げながら周回させます。隙間は2cm程度までで止めます。あまり極端に開けるといきなりMTが落ちてきますので気をつけて下さい。

 (8)いよいよ降ろしますが、ここは2人で作業を行います。一人はMTの真下に潜り、手で支えながら更に隙間を広げていき、もう一人は先程MTにかましたジャッキの高さを下げていきながらジャッキを後退させます。MT下に潜った人がMTの状態を確認しながら指示を出しゆっくりと降ろしていきます。ジャッキを後退させる際にフロアトンネルに引っかかりジャッキがMTの重心からずれて落ちたりすると危険ですので、手でベルハウジングの部分をしっかり支え、また重心にしっかりと乗っているかを確認しながら降ろします。これで降ろす作業は終了です。(→画像3)


3.ミッションを載せる
 (1)基本的に降ろす時の逆の手順で行います。

 (2)私はOS技研のツインプレートを組んでいるのですが、載せる時はフロアトンネルとベルハウジングとフライホイールのクリアランスが無いので四苦八苦しました。そこで、クラッチカバーを外しクラッチカバーと1組のクラッチディスクとプレッシャープレートを取り出しミッションのインプットシャフトに突き刺し、フライホイール側にはもう一組のクラッチディスクとプレッシャープレートを残した状態でドッキングさせ、ミッションのサービスホールからクラッチカバーを固定しているボルトを締めるという手順で行いました。


4.最後に
 (1)私の失敗
    私は中古でMTを手に入れました。結果的に物の程度は問題なかったのですが、一度載せた後、いくらシフト操作をしてもギアがどこにもはいりませんでした。原因はフォークシャフトがずれていたからでした。なぜそうなったのかは不明です。(運搬中の衝撃が原因か!?)私は物の状態を確認せずに載せましたので、載せ降ろしを2回行なうという目にあいました。ですので、中古で手に入れたMTを載せる場合は事前に状態をよく確認したほうがいいです。(当たり前ですね・・・。)(→画像4)

 (2) フォークシャフトのズレを直す
    フォークシャフトのズレを直すにはMTを割らなければなりません。MTの周辺をぐるりと一周しているボルトを全部外し、先の細いマイナスドライバーでこじって割ります。割るときはシフトレバーを指す穴がある方だけを割ります。割ると直接フォークシャフトが触れます。(MTオイルが入っている位置を割るので、事前にMTオイルは抜いておく必要があります。)あとはニュートラの位置を合わせて、シーリングをし直し元通りに組み合わせば直ります。

 (3) 同時に行うと良い作業
   a.シフトリテーナー及びシフトカラーの交換。
    シフトリテーナーは土台から変えるといいです。(土台部分にもウレタン部分が有ります)
   b.作動変更パーツのグリスアップ(OS技研製の場合)
    グリスアップポイントがメーカーから指定されているのでモリブデングリスを塗布します。(但し、付けすぎに注意。)
   c.ミッションマウント交換
   d.クラッチ関係の消耗品交換(カバー、ディスク等)



画像1
フロントパイプを外した所です。
画像2
シフトを抜いた所です。
画像3
ミッションをおろした所です。
画像4
手前側が降ろしたミッションで、奥側が今回取り付けた新しいミッションです。


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