スピードメーターケーブル交換の巻

 それは筑波サーキットを走っている最中でした。急に目の前がかすんできたなぁって思っていたら、運転席の中が煙だらけになっていました。おかしいな?!って思ってスローダウンするとその煙は消えました。走り終えると緊張のせいもあって煙のことはすっかり忘れてしまいました。
 そして次のヒートに入ると今度はキュルキュルキュルと音がするようになりました。この音はスピードが高くなると音のなる速さも速くなります。おそらくファンベルトか何かが干渉しているに違いないと思ったおいらは、走行終了後にエンジンルームを覗き込んでみましたが、干渉しているような箇所は見当たりませんでした。そして、そのあとは煙も音も全くしなくなりました。
 走行会からの帰り道、ガソリンがなくなったのでスタンドに立ち寄り、再度岐路に着こうとしたところ何かいつもと違う・・・?!
 よく見るとスピードメーターがゼロを指しているではありませんか!それに回転数もゼロ、トリップもゼロKmのまま。
 これで全ての謎が解けました。・・・それはスピードメーターケーブルの断線。。。

 その後、DIYでスピードメーターケーブルを交換したことがあると聞いたサカイさんに連絡し、必要なパーツを教えてもらって共販で注文しました。注文したパーツは以下に書いたとおりですが、これ以外にもアダプターと呼ばれるパーツ(ミッションに接続するパーツ)が必要じゃないか?!との話がうちの掲示板であがりました。結果的には必要なかったのですが、どうやらスープラでは色々なミッションパターンがあるため、汎用的なパーツとそれに付属するオプションパーツが用意されているようです。
 なので、今回レポートの対象となるのは、1JZエンジン搭載車でアナログメーター&MTミッション限定の70スープラになります。もしこれ以外の車種でしたら、共販やディーラーで確認した方が良いですね。

 さてスピードメーターケーブルのDIY交換ですが、作業自体は簡単な方の部類に入るかと思います。スピードメーターを外したことのある方なら楽勝でしょう。そうじゃない方もチャレンジする価値はあると思います。ついでにタマ切れした電球を交換するのも良いですね。(^^)

 ただし、おいらの場合はそれだけではすみません。下のレポートを見ると分かるのですが、断線した原因がタービンとフロントパイプからの熱だということです。そうなるとサーキットでガンガンに走るたびにまた断線が起きる可能性があるということです。
 交換は楽勝!といっても毎回交換するのもどうかと思うし、何か対策することで今後不安がなくなるのであれば少しくらいの出費は惜しまないと考え、断熱材を導入することにしました。
 断熱材の取り付けも簡単でした。そして今のところスピードメーターは無事動いているところを見ると、効果の方もバッチリといったところです。(^^)
 しかも、内装を取り外したスープラにありがちな運転席の足元が異様に熱くなる現象も多少は抑えられるようになりました。これはオススメです。

 さらに、スピードメーターケーブルを交換すると、40〜60km/hくらいで走行している時にスピードメーターの針がふらふらと上下振動する不具合がピタリとやみました。どうやらこれも経年劣化か熱によってワイヤーの動きが渋くなったことが原因と思われます。

 70スープラも10年を楽勝で超えるようになってきた今、たとえチューニングカーでなくてもこんな不具合が出ているクルマが多いと思います。作業も簡単なので、もし同じような現象が出ているようでしたら交換してみるのも良いですね。スピードメーターの針の振動がなくなるだけでもきっと感動すると思いますよ〜。(^^)



今回購入したパーツは以下のとおり。部品代は、平成17年12月時点の定価です。
 ※あくまでも「定価」ですので、値段の高い安いの指摘はご容赦願います(笑)。最近その手の質問が多いので。(^_^;)
  過去のレポートについても同様です。

 ・ケーブルASSY(83710-14781)       3710円 (長いケーブル)
 ・ケーブル(83710-14800)            430円 (短いケーブル)



スープラの下回りの画像。ちょうど運転席の真下あたりでしょうか。
白くみえるのがスピードメーターケーブルです。
隣のパイプはフロントパイプです。こんなに近いところにあるんですね〜。
ノーマルタービン車では通常だとこの付近でケーブル断線がおきるようです。
スピードメーターを外したところ。
緑色のプラスチックの物体がスピードメーター本体の裏側に刺さります。
真ん中の針みたいなのがグルグル回転して、スピードメーターに回転数を伝えます。
これを取り外す時は、エンジンルーム側から引っ張るのではなく、運転席側から引き抜くと楽です。
ゴボウの収穫を想像してみてください(爆)。
ちなみに、ケーブルの取り付けはエンジンルーム側からが楽ですね。一方通行ってことでしょうか(笑)。
新品のスピードメーターケーブル。
真ん中あたりにある黒くて丸いでっぱりは、エンジンルームと室内を分断するバルクヘッドの穴を塞ぐゴムです。
長さ的には1メートルに満たないくらいでしょうか。
デジタルメーターとなっているクルマは、このケーブルとは異なるケーブルが必要になるようです。
ミッション側に接続するスピードメーターケーブル。
スピードメーターケーブルは2分割構成となっているようです。
AT車はさらにこの先にアダプターと呼ばれるパーツが必要になるみたいですね。
ままま号から取り外したケーブル(上)と新品ケーブル(下)です。
プラスチックが熱でドロドロに溶けて中の金属部分が丸見えになっています。
ということは、サーキット走行中はどのくらいの温度になっているか大体想像できますね。(^_^;)
長いケーブルと短いケーブルはこのようにコネクター状に接続されます。
グイッと差し込んでネジをグルグル回せば簡単につながります。
耐熱防止策その1!
スピードメーターケーブルを熱から守ろう!!!

フロントパイプからの激しい熱を耐熱帯で覆って遮断するのです。
おいらはサーモスリーブと呼ばれるアメリカ製の耐熱帯を購入しました。消防士さんが身につける防護服みたいな素材ですね。
サーモスリーブをスピードメーターケーブルに装着したところ。
長さ、内径共にジャストフィットしました。(^^)
耐熱防止策その2!
熱の発生源を元から絶とう!!!

フロントパイプに耐熱布を巻いて熱を周辺に発散させないようにするのです。
おいらはサーモバンテージ(これもサーモスリーブと同じメーカー)の耐熱布を購入しました。
よくエキマニとかに巻くので結構有名ですね。
これをフロントパイプ全体に巻きつけました。
上の画像は車体下側になります。
見た目はモスラのようですが、さわり心地は良いです(笑)。
初めてにしては結構きれいに巻けたので、おいらは才能があるのかも?!と思ってしまいました(爆)。
ままま号のフロントパイプには中間にセンサー穴(空燃比センサーかな?!)があったので、いい感じに避けるようにしました。
これがなければ耐熱布を2分割にしないですんだんですけどね。(^_^;)
エンジンルーム下側から上を見上げたところ。
耐熱布の端はホースバンドで固定しています。
フロントパイプの周りにはスピードメーターケーブルのほかにもいろんなものがありますね〜。
こうしてみて考えると、これまではその他にも影響があったんじゃないかと思います。

それから、フロントパイプに耐熱布を巻くと、割れるとか燃調が狂うとか色々聞きますが、今のところ大きな変化はないですね。
もし何か不具合が発生したらレポートに追記したいと思います。

今後も心配なくアクセル全開できるし、足元の熱も和らいだことで、取り付けの効果は十分ありました。(^^)
DIY満足度100%!


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